2025/8/26
上越の高校生はどこへ行く? 若者流出と地域経済の未来シナリオ
少子化の進行により、いまや「高卒人材」も全国的に獲得競争に入っています。
かつては「大学進学組を送り出し、地元に残るのは就職組」という単純な構図でしたが、今は違います。
高卒採用を積極的に狙う大企業や地元優良企業が増え、採用市場の中で「高校生」をどう位置づけるかが企業戦略の一部になっているのです。
一方で、首都圏や他地域に進学・就職した若者が、経験を積み、新しい価値観やスキルを持ち帰って地方に戻ってくる。そんなシナリオも見逃せません。外の世界で培ったノウハウが「地元に戻る」という行為を単なるUターンではなく、中小企業にとっては変革のトリガーにする可能性があるからです。
1. 上越の高校生の進路パターン
- 大学進学組(約5割)
→ 多くは新潟市、長岡市、首都圏の大学へ。特に東京圏への流出が顕著。 - 専門学校・短大(約2割)
→ 看護・介護・美容・情報系が中心。新潟市や長岡市に集中。 - 地元就職(約2割弱)
→ 製造業・建設業・小売・サービスに就職。 - 県外就職(約1割)
→ 主に関東圏・北陸圏。

事実上「大学進学=県外流出」となっており、ここが最大の転換点。
2. 若年流出の構造的な問題
- 戻ってこない問題
大学進学で首都圏に行った若者は、そのまま就職し、戻らないケースが多数。 - 産業構造のミスマッチ
上越の産業(製造・建設・介護など)と、若者が学ぶ専攻(情報・デザイン・国際系)に大きなギャップ。 - キャリアイメージ不足
「上越に残るとキャリアが限定される」という思い込みが、流出を加速させている。
3. しかし「戻る若者」もいる
ここで重要なのは、すべてが一方通行ではないという点です。
首都圏で学び、外資やスタートアップで経験を積んだ人材が、地元に戻って起業したり、老舗企業に入り込み変革を進める事例は少しずつ増えています。
これは「上越に帰ってくること」が単なるノスタルジーではなく、キャリアの一手として機能する可能性を示しています。
4. ビジネスにとってのチャンス
- 高卒採用市場の本格活用
大卒一辺倒の採用観を見直し、高校生向けの育成型採用を戦略に組み込む。
OJT+資格支援+キャリア相談をセットにして“選ばれる企業”へ。
- UIターンの仕掛け
学生時代から地元企業と接点を作る(インターン、副業、長期PJ)。
「帰る」ではなく「複数拠点で働く」を前提にした仕組みを提示。
- 外で育った人材の受け皿づくり
戻ってきた人が力を発揮できるポジション・役割を設計。
“外で学んだことを地元に還元する仕組み”がなければ、戻ってきても根付かない。
まとめ:若者とどう関係を結び直すか
「上越の高校生はどこへ行くのか?」は単なる進学・就職の話ではありません。
それは地域経済の10年後を決める問いそのものです。
人口動態をただ嘆くのではなく、
- 高卒採用を戦略に組み込む
- 外に出た若者と関係を切らさない
- 戻ったときに活躍できる受け皿をつくる
この3点に本気で取り組む企業が、未来の上越を形づくるプレイヤーになるはずです。
こちらの記事も合わせて読めば、より解像度が高まります
新潟県上越市の人口構成と今後10年の人口動態について
CONTACT
お問い合わせ
マーケティングやその他サービスに関するお問い合わせなどはこちらよりお気軽にご連絡ください。
DOWNLOAD
資料ダウンロード
弊社のサービスについて詳細をご覧になりたい方はこちらより会社案内資料をダウンロードください。
