結論から言うと、2年間社内スタッフが手作業で続けてきた月次レポート集計を、AI(Claude Code)で完全自動化し、人の手をほぼゼロにしました。各社まちまちの管理画面に個別ログインして数字を目視転記する作業を、API直結でデータ取得→DB格納→HTML/PDFレポート出力まで一気通貫で無人化しています。
ただし正直に言えば、この事例の価値は「削減した時間の長さ」ではありません。本当の成果は別のところにあります。
何が課題だったのか?
クライアント7社のSNS・YouTube・HPアクセス解析データを、毎月集めてスプレッドシートにまとめる。これを2年間、自社で続けてきました。各社で管理画面がバラバラなため、一つひとつログインして数字を目視で転記する。ノウハウのあるアルバイトでも7社で月5時間かかる、典型的な定型業務です。
問題は時間そのものより、案件が増えるほど作業時間が線形に増える構造でした。属人化し、転記ミスのリスクが積み上がり、案件拡大のたびに限界が近づく。一応回っているが、放置するほどコストが膨らむ「運用負債」です。
※「運用負債」についてはこちらの記事をチェック
AIで何を作り、どれだけの時間で完成したのか?
Claude Codeを使い、各社のAPIから直接データを取得し、データベースに格納し、HTML/PDFレポートまで自動生成する仕組みを、設計から実装まで一人で構築しました。他の業務と並行しながら、賞味2日です。
結果はこうです。
- 手作業はほぼゼロ。月次で無人稼働
- 転記が消え、抜け漏れゼロ・正確性が人力より向上
- 最大の成果は、案件が7社から増えても工数が線形に増えなくなったこと
手に入れたのは「5時間の削減」ではなく、スケールしても壊れない構造です。

なぜ「AIなら誰でも作れる」とは言えないのか?
ここが、この事例で最も伝えたい点です。私が2日で作れたのは、AIが万能だからではなく、作り手の側に下地があったからです。このツール一つに、実際これだけの経験を使っています。
- 要件定義:何を作るべきかを最初に正しく決める
- プログラミング:AIの出力が正しいかを判断し修正を指示する
- サーバー・API:無人で動かし、各社からデータを取り出す
- セキュリティ:他社データを扱う以上、絶対に外せない
- 管理画面・デザイン:運用に耐える裏側と、読めるレポートを組む
AIがやってくれたのは「手を動かす部分」です。何を作るか、出力が正しいか、どこに穴があるかを判断していたのは、最後まで人間でした。動いて見えることと、正しく動いていることは、まったく別物です。
よくある質問
Q. 中小企業が自前でAI自動化ツールを作るのは現実的か?
検証できる人が社内にいれば現実的ですが、いなければ「動いて見えるだけの危ういツール」が生まれます。まず経験のある人と組み、痛みの大きい手作業を一つ自動化するのが現実的な第一歩です。
Q. 外注すべきか自作すべきかの判断基準は?
「AIの出力が正しいかを自分で検証できるか」です。検証できないなら、出たコードの正しさを誰も保証できないため、経験者との協働が安全です。
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