「それって、やらなきゃダメなんですか?」「前からこのやり方なんで…」「急に変えられても困るんですよ」「出来ない人はどうするんですか」何かを改善しようとすると、こんな言葉が返ってくる。こっちは未来を見て動こうとしているのに、“今まで通り”のやり方を守りたい人たちに、なぜかブレーキをかけられる。それも、前向きな理由じゃない。ただ「変えたくない」だけ。でも思うんです。説得しようとすると、だいたい疲れるこういう人たちを“納得させよう”とするのは、だいたい無理ゲーです。なぜなら、彼らは理屈ではなく“感情”で拒んでいるから。こっちがどれだけ準備して説明しても、相手は「気が進まない」「面倒くさい」をベースに話してくる。なので、結論としてはこうです:説得にエネルギーを割く必要はない。対応の基本:3つのマインドセット①「同意」はいらない。「通知」でいい提案は“相談”ではなく“宣言”として伝える。「どう思いますか?」より「こういうふうに進めます」。② 全員を巻き込まなくていい変わる気のある人とだけ先に進めばいい。結果が出たら、遅れてきた人も“自然と”合わせてくる。③ 自分を責めないハレーションが起きるのは、あなたのやり方が悪いのではない。変化には“拒まれるフェーズ”が必ずあると割り切ること。結局、結果がすべてを静かに黙らせる変わりたくない人たちと向き合うコツは、「戦わないこと」です。変えるべきことは変えるできる人と先に動く結果が出たら、その成果を見せる孫子の兵法にもこうあります。「兵は詭道なり」──兵(戦い)は、正面からぶつかるものではなく、勝てる状況をつくってから戦うものだと。正面から説得しても、感情で拒んでくる相手には響きません。無理にぶつかるのではなく、先に動いて成果を出すことで、戦わずして勝つのが一番効率的です。あとは時間が証明してくれます。「変えようとする人」に報いる組織であってほしい経営サイドに伝えたいことがあるとすれば、これだけです。“動く人”に光を当てる文化を持ってください。・現状に問題意識を持つ・自分の領域を超えて行動する・言うだけでなく、手を動かして改善するこうした人が社内にいることは、数字よりも、ブランドよりも、何よりの強みです。「変えたくない人」の顔色をうかがうより、「変えようとする人」の背中を押せる組織の方が、よっぽど未来があります。